「計算機プログラムの構造と解釈 第二版」の翻訳の品質について

「翻訳の品質がひどい」という意見と「それほどひどくない」という意見があるのですが、実際には「最初は割とまともだが、後の章になるにしたがって品質が落ちてくる」というのが妥当だと思います。1章、2章のあたりでは「そんなにひどくないじゃん」とか「バグを虫と言ったりするのは許容範囲だろ」と思うのですが、4章、5章あたりになると、直訳の度が過ぎて日本語では係り受けの関係がさっぱりわからない文章があったり、たまに誤訳もあったりするレベルなので、英語(ここで原文が公開されています)での確認が必要になってきます。翻訳者の気力が最後までもたなかったのかもしれません。個人的には、翻訳が劣悪なことで有名な「エンタープライズ アプリケーションアーキテクチャパターン (Object Oriented SELECTION)」(いわゆるPofEAA)よりはましなレベルだと思いますが。
ということで、これからSICPを日本語で読もうと思っている人は注意してください。

計算機プログラムの構造と解釈

計算機プログラムの構造と解釈

実は「英文に親しめ」という和田先生の親心か?と思ったりもするけど、それはさすがに深読みしすぎだよね